最終節を迎えたNSWプレミアリーグ、現在リーグ戦3位につけ、既にレギュラーシーズン優勝の可能性はないものの、この試合の結果と他会場の結果次第では、レギュラーシーズンを2位で終了できる可能性もあるBlacktown FCに対し、引き分け以上でクラブ創設以来、NSWプレミアリーグレギュラーシーズンでの初優勝が決まるBlacktown Spartandsの上位同士の戦いは、接戦になるとの大方の予想に反し、一方的な試合となりました。
Blacktown Spartandsのホームグラウンドで行われたこの試合は、Spartandsの下部組織の子供達から、保護者、関係者、多くのサポーター達が集まり、試合開始からSpartandsの優勝を信じて、熱い声援を送り続けましたが、逆に優勝のプレッシャーなのか、Spartandsはミスが目立ち、全くボールをキープをできない立ち上がりとなりました。
この日もトップ下のポジションで出場した宮沢龍二、前半から彼を中心としたBlacktown FCのミッドフィルダー陣が相手陣内で圧倒的なボゼッション率でボールをキープするものの中々得点には繋がりません。しかし前半36分、オーストラリアアンダー20の右サイドバックである、Shayne D'Cunhaがサイドからのクロスをヘッドで得点、そして先制点を喜んでいるのも束の間、2分後には今週のベストゴールにも選ばれた、宮沢龍二のスーパーゴールが炸裂しました。
このスーパーゴールの3分後、宮澤の絶妙なパスからの味方の飛び出しに、Spartandsの選手がペナルティーエリア内で足を掛けPKを奪取、これを2011年のオーストラリア代表のキャンプにも呼ばれた経歴もある、元AリーガーのKearyn Baccusが冷静にサイドネットへ決め、3-0というスコアで前半を終了しました。
後半になっても勢いが止まらないBlacktown FC、62分にもさらに追加点を挙げ4-0。この時点で完全にSpartandsの選手は心が折れ、観客の殆どを占めるSpartandsサポーター達も完全諦めモードになり、何とも言えない雰囲気が会場に流れ始めました。
頭の包帯も取れ、その為かコンディションも良さそうに見えた宮澤龍二、この日は積極的にドリブルで相手に仕掛けるプレーも、多く見られました。
そしてこの男、Mitchell Mallia。今年の4月までSydney FCでプレーし、あのデルピエロとも2トップを組んでいた男がこの日はベンチスタート。しかし途中交代でピッチに入って来るや否や、12分でハットトリックを記録。デルピエロとプレーしながら沢山の事を学んだといっていた男が、NSWプレミアリーグのピッチで、それを体現してくれました。
ペナルティーエリア内でうまくディフェンダーをかわし、キーパーとの一対一に持ち込んだこのシーンでは、シュートがポストに当たり得点にならず。
しかし試合中にも関わらず、既に勝ちを確信している為か、カメラ目線で笑顔を見せてくれる宮澤龍二。
この後も試合終了のホイッスルが鳴るまで、圧倒的に攻め続けたBlacktown FC、7-0という記録的なスコアで、Blacktown Spartadnsの初優勝の夢を打ち砕きました。
この試合と他会場の結果、レギュラーシーズン2位のBlacktown Spartandsと3位のBlacktown FCが、プレーオフ一週目で当たる事が決定しました。
果たしてこの怒涛の勢いをBlacktown FCが次の試合でも見せてくれるのか、 Blacktown Spartandsがこの大敗のリベンジを果たすのか、ファイナルシリーズでの戦いが楽しみです。
オーストラリアでプロサッカー選手を目指す男達
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