川崎大晃、27歳。ウルグアイでプレーした後、オーストラリアではBlacktown Spartands(NPL)-Central Coast Academy(NPL)-Parramatta FC(NPL2)-South Coast Wolves(NPL)と4つのクラブを渡り歩いてきた。3年間生活しているオーストラリアでの公用語である英語は勿論、ウルグアイで身に着けたスペイン語も英語以上に流暢に駆使する川崎は、今までオーストラリアでプレーしてきた日本人選手で一番ストイックで、自分に厳しい男である事は間違いない。一つ例を挙げると、途中交代で試合に90分出場出来なかった場合、自宅に帰宅後に直ぐにダッシュトレーニング、そして筋トレが始まる。それが効率的かどうかは別として、とにかく24時間365日、サッカーが常に中心であり、サッカーの為に生きているといっても過言ではない程の男なのである。
始めて練習参加するクラブでも、監督、コーチ陣、そして選手全員に、自分から挨拶をして回る姿、そして試合終了後も、自ら相手チームのベンチまで足を運び、控えで出れなかった選手は勿論、フィジオ、そしてホぺイロまでに挨拶をして回る姿は、彼のサッカーに対する愛、人に対するリスペクトを十分に感じる事ができる。
今シーズンは一軍で中々出れない時期があり、例えそれが彼の実力以外の政治的なものが理由だったとしても、全ては自分の実力が足りないから出れない、自分は下手だから、練習から100パーセントを出し切ってアピールしていくしかないと、常に物事を謙虚に受け止める姿勢が、日本では全くと言っていい程無名で、強豪校でプレーした事もない彼が、27歳になってもサッカーで給料を貰いながらプレーできている事に繋がってるのだと思う。
気持ちで戦う男、川崎大晃。日本人が忘れかけているものを、彼は間違いなく持っている。
オーストラリアでプロサッカー選手を目指す男達