このブログを見て下さっている皆さんから、沢山の応援、質問メールを毎日頂いています。日本ではまだまだサッカーのチャレンジ場所としては認識の薄いオーストラリアですが、年々、プロを夢見てオーストラリアに上陸する日本の若者が増えています。
海外のクラブで、お金を貰ってプレーするという事は、簡単ではありません。僕自身今まで、多くの日本からのチャレンジャーを見てきましたが、実力は文句のつけようがないのにも関わらず、英語での十分なコミュニケーションができない、チームに溶け込めないといった等のサッカーの実力以外の理由で、契約に至らなかったプレーヤーも少なからずいました。
僕自身、オーストラリアの中でもNSW州のサッカー事情しか分かりませんが、NSW州の場合、プレミアリーグのチーム以下、多くのセミプロフェッショナルのチームは、基本的に民族コミュニティーが運営しています。僕が現在参加しているNSW州リーグのDIVISION2のチームも、アラブコミュニティーが運営するチームで、チームメートの国籍は、レバノン、シリア、イラク、エジプト、モロッコ、アルジェリア等のイスラム圏の国々のプレーヤーが90パーセントを占めています。だからといって、他の民族、国籍のプレーヤーがそのチームでプレーできないといった事はありませんが、やはりそういったコミュニティーに属しているプレーヤーが優先されるといった事はあります。そういった中で、サッカーでの自分のプレーをアピールする事も大事ですが、いかに彼らの文化に溶け込むかといった事もそれと同じぐらい重要です。
つい先週まで、DIVISION2のチームに日本人が練習参加していましたが、練習試合でも活躍し、客観的に見て明らかにチームでも上の方の実力を要しているのにも関わらず、結局契約には至りませんでした。その反面、実力的に彼に劣るプレーヤーでも、コミュニティープレーヤーという事で、契約しているプレーヤーが多くいるといった事からも分かるように、いくら自分が周りのプレーヤーより優れていても、契約してくれないチームというのは明らかに存在します。そういうチームは、行ったところで時間の無駄なだけです。このブログで現在大きく取り上げている舘洋介に関しても、ブログでは詳しく書かれてはいませんが、数々な不可解且つ、理不尽な経験を経て、やっと今のチームとの契約に至ったわけです。元々舘が現在所属するインターライオンズもイタリア系チームで、昨年まではイタリアンコミュニティー以外の選手を受け入れる事は殆どありませんでした。しかし今年に入り、海外での実績もあるギリシャ系のコーチを呼び入れることにより、このコミュニティー枠というものに捉われず、実力あるものは受け入れるというコーチの方針により、日本人プレーヤーである舘も契約できたというビハインドストーリが実は存在するのです。
今後オーストラリアで、プロ契約を目標にチャレンジするプレーヤーは、そういった事情を理解した上で、各チームのセレクションに挑んで下さい。
今回の動画は、先週末に行われてた練習試合、インターライオンズ対ロックデールシティーサンズ(SUPER LEAGUE)の試合模様です。最近はシドニーの日本人コミュニティーでも、舘洋介の知名度がどんどん上がっており、この日も彼の活躍を見に来た日本人の姿が少しばかり見られました。今回はそのファンからの登校動画です。
オーストラリアでプロサッカー選手を目指す男達