最近雨続きで、グラウンドがグチャグチャな状態が続いているシドニーです。僕自身も選手のサポートの傍ら、週末にはローカルのサッカーチームでプレーをしていますが、雨の為2週間連続で試合が延期になったため、ここ2週間ほどはまったく運動をしていませんでした。
そして昨日、多くのステートリーグのチームがグラウンド状態が悪い為トレーニングがキャンセルになる中、ソーリー前山が所属するディビジョン2のトルコ系チーム、ルースターズFCの練習が行われるという事で、急遽飛び入り参加してきました。
ここで去年まで一緒のチームでプレーしていた、アルジェリア出身のハジと再開。今シーズンの開幕時にはディビジョン1のチームでプレーしていたものの、最近ルースターズFCに移籍して来たとの事です。
このハジが所属していたディビジョン1のチームですが、実はソーリー前山を初めとする何人かの日本人がトライアル、練習参加をした事があり、ソーリー前山曰く、『ステートリーグのチームで一番人種差別があるチーム』(表現が過激でごめんなさい、、)。
オーストラリアのサッカー事情を全く知らない方の為に簡単に説明しますが、Aリーグの下に属する各州のチームの殆どが、イタリア系、クロアチア系、ギリシャ系、トルコ系といったヨーロッパからの移民をバックグラウンドに持つチームで、選手の構成を見てもギリシャ系の場合は、ギリシャ出身の家系を持つプレーヤーが中心となっています。だからといってギリシャ系以外のプレーヤーがそのチームでプレーできないのか?といったらそんな事はなく、もちろんチームから必要と見なされれば、どこ出身であろうと関係なしにプレーはできます。
去年まで僕が所属していたディビジョン2のチームはレバノン系のチームで、選手の90パーセント以上はアラブ系、アングロサクソン率は0パーセントでしたが、別にチームがアングロサクソンを拒否しているわけでなく、逆にここでプレーしたいアングロサクソンがいるはずがない(シドニーで白人対レバノン系の暴動が起こったぐらいですからね)、とチームの監督が言っていました。この傾向はディビジョンが下がっていくほど顕著で、僕が今まで練習参加、対戦したディビジョン2のチームの場合、チームのコミュニティー率(同系の選手を保有している割合)がどこも70パーセントを越していましたが、ディビジョン1、スーパーリーグ、プレミアリーグと上がるにつれて、この率が下がってきます。 プレミアのチーム、例えばこのブログでも取り上げたバンクスタウンシティーライオンズFCの場合、コミュニティーはマケドニアですが、現在1軍でプレーしているマケドニア系統の選手は2人しかいませんし、他のプレミアのチームを見てもコミュニティー率はかなり低いです。この原因として、ディビジョン2、1位のレベルですと、自分達のコミュニティー選手だけでも十分戦えるレベルに持っていけるものの、それ以上のレベルになるとコミュニティー選手だけでは到底リーグを勝ち抜くだけの戦力を揃えるのが難しい為です。
世界のどこのサッカークラブでも同じだと思いますが、自国の選手と外国人選手で実力がほぼ変わらない場合、自国の選手を優先的に起用します。たとえ少し自国の選手の実力が劣っていたとしても、そうかもしれません。ただ、明らかに外国人選手の実力が勝っていて、コミュニケーション、素行的にも問題がない場合、外国人選手の立場からしたら『俺が外国人だから監督は起用をしないんだ!』という風に思っても仕方がないですよね。
今までこのディビジョン1のチームのトライアルに参加した日本人の面子を見ても、スペインの4部リーグで活躍していたプレーヤーや、帝京高校サッカー部出身で、選抜に選ばれたプレーヤー等、スーパーリーグやプレミアリーグでも通用する位の実力、実績を持ち合わせていた彼でしたが、あっさりと落とされていました。
そして今回のハジの場合、このギリシャ系チームと契約したものの、開幕戦は途中出場、その後もベンチ若しくは2軍での出場が多く、自分から他チームへの移籍を志願したとの事でした。ちなみにこのハジ、僕の主観的な意見ですがギリシャ系チームで明らかに1、2を争う実力の持ち主です。(実は僕自身もこのチームとサインをしましたが、開幕前に一方的に破棄された経験があります)
今回話したかったのはこの事ではなく、このハジがディビジョン1のチームを辞めた後、ディビジョン2の数チームからオファーを貰ってましたが、その中で移籍金を払うのが嫌で彼の獲得を放棄したチームがあると言う事です。
そもそもディビジョン1からディビジョン2に移籍する際に、移籍金が発生するなど聞いた事がなかったので、興味半分で君の移籍金はいくらだったの?と来たところ
『300ドル』
との回答が!!
移籍金が300ドルという事自体驚きですが、移籍金に300ドルを払いたくないチームって一体、、、
色々発見されられる毎日です。
オーストラリアでプロサッカー選手を目指す男達
豪州ソリューションズ http://www.goshusolutions.com/
サッカー&フットサルプログラム http://www.goshusolutions.com/soccer/index.php
コメント
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